先日到着したばかりのSEEALLの第一便。
本日は別の角度から、SEEALLデザイナー 瀬川さんのクリエイションをご紹介。
SEEALLと横浜市で家具作りを行う佐々木家具造形研究所が協業して製作した、
OBJECT NOT OBJECT / ONO N°001です。
このクリエイションが出来上がるまでのストーリーを知ることの出来るご紹介文をいただいたので、本日はそのまま引用させて頂きます。
ぜひじっくりと読み込んで、想像を楽しんで下さい。
今ある部屋に家具を一つ増やすというのは相当な決心と決意が必要な方も多いと思う。
すでにある家具が占める場所と、そしてなによりその一つ一つの物理的な距離を超えて存在する”間”。
特定の家具を置いた隣に違う家具を置くにはそれぞれの適切な距離が必要な気がする。
佐々木家具研究所の佐々木さんと最初になにか一緒に作ろうと思った時に真っ先に意識したのがこの “間”だった。
要は addition として部屋に入れ込んでも間と、デザインの追加がなされないような静かなモノ。
ここではモノというのがとても重要で、ある特定のカテゴリーのもの、机とか椅子と認識されてしまうと、やはり前述の”間”が生まれてしまう。あくまでただのモノであることが空間のなかでの独立性を保てる。
とはいえ、そのモノがただのオブジェであるとただの装飾になってしまい、その家で暮らす人にとっては用途を諦め、場所をとってしまう覚悟をしなければいけない。
そこでオブジェに近いが、うっすらと機能を持たせるようなものがいいのではないかと思った。それがオブジェでないオブジェ OBJECTNOTOBJECT という今回の名に繋がった。
製作は工房で意見を出し合いながら色々試してみる。
いきなり工房でセッションのように始めたのは、すでに二人の中に共通するイメージがあったからだ。 好きな作家や、建築家、プロダクトデザイナーに至るまでの共通言語がすでにあったことで実現した方法だと思う。
二人ともが心に浮かべるデザイナーに Rene Gabriel ルネ ガブリエルがいた。
第一次世界大戦、 第二次世界大戦の二つの戦争を経験し、戦後の物資が少ないなかでどこにでもある手に入りやすい素材を使い、誰にも手が届くような家具のライン Elements RG や mobilier dʼurgence = 緊急の家具を発表した。
木材にワックスをかけたミニマルなシリーズでそのシンプリシティーが部屋で存在感を消してくれる。
ルネ ガブリエルへのオマージュで記念すべき 1 作目の協業が生まれた。
オブジェのようでありながら、部屋に出ていて欲しくないものを黙らせるような箱として。
またどうしても部屋のコンセント周辺がインターネット周辺機器やコードで乱雑になることの解決策としての箱として。箱なので使い方は使う人に委ねられている。
コードを出すためのスリットでもあり、開ける時の取手にもなっている中央の溝が多機能で閉じた姿はまるで Donald Judd (ドナルド ジャッド)のミニマルアートのようでもある。
部屋へのモノが増えたというインパクトは少ない。
ただ整えてくれるモノを意識せず楽しんでもらえたらという思いだった。
現在店頭にサンプルを展示させていただいているのですが、まさにずっとそこにあったかのような静かなアイテム。
サイドテーブルやちょっと腰掛けるスツールなど役割を与えてあげても良いですし、家そのものの延長のように存在させても。
8.31(sat)まで、サンプル展示と受注オーダーをお受けしています。
また、BRUTUS 居住空間学では瀬川さんのご自宅やご自宅での過ごし方が紹介されています。
今回のクリエイションに繋がる、家という場への捉え方を知ることの出来るとても素敵な映像です。
ぜひ併せてご覧になってみて下さい。
[ OBJECT NOT OBJECT ] N°001
350mm×350mm×440mm
¥50,600
*全て職人の手作業によりお作りしています。お渡しまで3,4ヶ月ほどお時間を頂戴しておりますのでご了承のほどお願いいたします。
*商品代金に加え、別途送料(約¥2,500)を頂戴しております。
*ご自宅へ直接お届けも可能です。詳しくは店頭までお問い合わせ下さい。
8.24(sat)-8.31(sat)
【ACCALMIE by Laurent Stephan DISTANCE】
【大切なお知らせ】
毎週水曜日は定休日です。
ご不便をお掛けしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
8/28(wed) close